天誅組 ~西田を巡る冒険

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参考文献

参考文献(敬称略) 大和日記 半田門吉 河内長野市ホームページ 大和日記 松本謙三郎 早稲田大学蔵 大和日記 土方久元編著 国会図書館デジタルアーカイブ 大和日記 維新史業書 国会図書館蔵 南山踏雲録 伴林光平 2000年 保田與重郎文庫 新学社 会津藩庁記録 …

江戸の天誅組

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プロローグ

その資料を初めて見たのは、平成の終わり頃。夏の初めだった。 黄ばんだ大学ノートに、漢字かな交じりで、横書き、一行ごとにつづられていた。 きれいに整った文字で、読み解くには特段問題はなかった。 冒頭に、以下のとおり文章全体の説明があった。 昭和…

青木弥太郎懺悔録 〜 幕末放蕩侍

青木弥太郎。幕末の江戸を代表する放蕩旗本とは知っていたものの、なんと明治まで生き残っていて、回想録まで出していたとは。江戸生まれの弥太郎は評定所勤めの平凡な旗本であつたが、黒船来航を機に、攘夷を唱え、軍資金集めのために御用盗を始める。集め…

安土往還記 辻邦生

既に古典だが、何度も読み直してしまう。イタリア人の目から信長を描いた傑作。光秀を見つめる信長の眼差し。それは、さらなる高みへと続く「共感の眼」。そして、西へと進む軍団をみながら、光秀は、その目から逃れるすべを考えていたのだ。おそらく彼もま…

謀反随一 斎藤利三

ある公家の日記に、謀反随一と書かれた斎藤利三。それだけ、光秀の謀将として、知られていたのだろう。蒲生氏郷の思い出話に、優れた武辺者として登場する利三。長曾我部の織田方窓口として、光秀のみならず秀吉と長曾我部のつなぎも務めた利三。武辺に加え…

光秀の動機は

本能寺の変の三日前でも、光秀は信長討伐を最終決断していなかった。愛宕山に登ったその日、光秀は石見の国人福屋彦太郎に手紙を送り、毛利攻めに向かう旨、報じていた。おそらく、まだ、迷っていたのだろう。でなければ、不要不急の手紙をわざわざ書くこと…

最新の光秀本

研究者による、最新の学説をまとめた本。織田権力の中枢にいて、畿内に拠点を持っていたことで、信長の弱点を知っていたことが、本能寺の変に至る最大要因。しだいにカリスマ化して現場から離れていった信長。常に現場に携わり、諸制度を整えていった光秀。…

実録新徴組

生き残りによる実録の書。参考になります。

【小説】神田明神前の狼藉~江戸の天誅組①

警察官のことを「おまわりさん」呼ぶことがある。東京の街に警視庁が設置されたのは、明治7年のことだが、「おまわりさん」という言葉はそれより古い。幕末、江戸市中警備に任じられた「新徴組」に由来する。彼らは、行列を作って街を練り歩いた。これを「お…

快刀乱麻〜新十郎捕物帖

昔々、快刀乱麻というドラマがあった。明治を舞台に、名探偵 結城新十郎が快刀乱麻を断つように、難事件を次々と解決して行く。江戸ではなく明治を舞台としていること、勝海舟ら実在の人物が登場すること、謎解きの面白さがあったこと、主題歌が素晴らしかっ…

江戸から来た男〜天誅組外伝

天誅組西田仁兵衛は謎の男である。激戦地に墓標が立つにもかかわらず、脱出や明治を生きたうわさもある凄腕の剣客。疾走する幕末の群像を背景に天誅組の謎を解き明かす!『江戸から来た男 天誅組外伝 (¥1,000)』 フリマアプリ「メルカリ」で販売中♪https://i…

NHK風雲大歴史実験〜新選組すっげぇ

NHKの風雲大歴史実験。池田屋事件の新選組の強さを実証実験していた。天然理心流の実戦的な稽古、真剣に慣れていること、池田屋のうなぎの寝床の様な構造が、新選組が少人数でも勝てた勝因。天然理心流の一人で多人数をを相手にする稽古。実際に一人で三人と…

銀河英雄伝説〜川中島の戦い⁉️

本書の主役の二人。自由惑星同盟の ヤン・ウェンリー銀河帝国のラインハルト・フォン・ローエングラム二人の年齢差は、9歳。後書きによると、この年齢差は、上杉謙信と武田信玄の差を参考にしたという。なるほどなと思うが、微妙な部分もある。年齢はヤンと…

銀河英雄伝説〜今日的なテーマ

正伝20巻のメインテーマは民主主義の意義だ。衆愚政治に陥った自由惑星同盟は、上からの改革を進める銀河帝国に敗れる。自らの配下に入れば優遇するとの皇帝の誘いをヤンは辞退する。『人民を害する権利は、人民にしかない』と。 暴君を選んでしまうかもしれ…

歴史小説の醍醐味〜銀河英雄伝説

長いあいだ、いつか読もうと思っていた大河小説。長期休暇を機に、ついに読み始めた。期待どおり、スペースオペラなのに、まさに歴史小説の醍醐味!外伝を含めて、文庫で28冊。しばらく、堪能できそうだ。

大河本

正統派の研究者による、大河を意識した光秀本。斎藤利三が、もともとは三好長慶の家来に仕えたいたこと。光秀につかえてからも、長曾我部の窓口として、秀吉とも交流があったことなどが、興味深い。娘が。三代将軍家光の乳母になったことと合わせて、小説の…

歴史に影響を与えた歴史家

さすがは磯田道史さんです。頼山陽、徳富蘇峰と並んで、歴史に影響を与えた歴史家、それが、司馬遼太郎とのことです。昭和の悲劇の再来を避けるため、日本人は、これからも司馬遼太郎を、読み解いていく必要があると、改めて、思います。

もはや謎は無いのか?

一次史料を重視する学者さんらしい固めの龍馬暗殺論。犯人は見廻組。黒幕などいない。薩摩と龍馬は廃幕で連携しており軋轢などなかったとの御説。船中八策や新官制議定書を認めないとなるとこういう結論になるのだろうが、現実的で夢がないなあと感じます。

明智光秀 牢人医師はなぜ謀反人になったのか

謎に満ちた光秀の生涯。この本の中でも、やはり、気になるのは、竹という人物と、光秀の妹という御妻木殿。竹は、光秀にとって大切な人物で、越前にかくまわれていたらしい。面倒を見た服部という者に光秀は感状と100石を与えている。御妻木殿は、信長の側室…

そこにいる光秀

学者さんの本にしては文章が分かりやすく、最新の研究が紹介されていて興味深い。特に、奈良での訴訟を巡る資料の読み解きでは、光秀の発言が生々しく記載されていて、そこにいるかのような臨場感があって、面白い。好著です。

三好長慶 はたして天下人だったのか?

最近、信長に先立つ天下人だったのではと、言われ始めた三好長慶。専門家によると、裁判や検地などの統治実態はあり、将軍や管領を飛び越えて改元に関わるなど天下人としての実態はあるようだ。が、信長のような中世をぶっ飛ばす、ひょっとしたら天皇の上も…

黎明に叛くもの 松永久秀

なかなかの大作。松永久秀ものとしてはかなりの傑作だ!同郷の斎藤道三との繋がりも面白い。最終、本能寺の変につながるのも物語の終着として収まりが良い。伝記的なところをもう少し減らして、道三、久秀、光秀、奇蝶に話を集中させたらよかったような思う…

じんかん 松永久秀

松永久秀の一代記。久秀を見出したのは、三好元長。三好長慶の父。この時代の小説は殆ど無い。ので。興味深かった。ただ、比較的、真面目で穏健な久秀で、凄みを感じ無い。少し、拍子抜けだった。もっと怖い松永弾正を読みたい。やっぱり、山田風太郎かな。…

異色の信長物 ヤスケ

信長が、従者として黒人を使っていたのは史実だ。話を膨らまし、本能寺の変の裏話も加えて、軽い読み物になっている。信長に宣教師などの外国人が絡む話なら、古い物だが、辻邦生の「安土往還記」が、面白かった。

司馬遼太郎の短編小説

司馬遼太郎の短編小説には、趣の深いものが多い。余談の多い長編よりもシャープに時代や人物を掘り下げた短編が多いように思う。この短編集。剣豪物だが、武蔵も周作も鋭く実像を刻まれている。とりわけ面白いのが「京の剣客」。武蔵の挑戦を受ける吉岡兄弟…

考証 明智光秀

学者さんたちによる、真面目な考証。しかし、明智光秀については、どうしても資料が少ないのだなあ。目を見張るような新しい材料も無く、真の光秀像は全然、浮かんで来ない。新しい資料でも出てこないとしょうがないのかな。海外で、何か見つからないだろう…

NHKスペシャル 戦国 その2

家康に大砲を提供し、日本の銀を独占することが出来たオランダが、世界の覇権を握ることになったという説。なかなか面白い。大阪の陣が、スペインとオランダの代理戦争というのも説得力あり。加えて、オランダが、アジアのスペイン拠点を制圧出来た要因のひ…

国取り物語 その三

1966年の作品だが、その後の信長のイメージは、これで固まってそのまま続いているかのようである。どこを読んでも面白く興味の尽きない作品なのだが、明智光秀が主役ということもあり、そこはかとなく哀愁のようなものが漂う。前半の輝くような、あっけらか…